活性化市場Sをつぶしてまもなくのことだった。
M店の肉のテナントとして入っていたH総本店のH社長が、
同社の部長と我が社にやってきた。
話を聞くとH社長は50坪ぐらいのスーパーをしていて、その
100メートル以内に活性化市場E(スーパー形式)があり、
押されていて売り上げも30万円ぐらいになっている。
できれば私の会社で代わって営業してほしいとのことだった。
わたしの方はSとの戦いでやっと勝ったばかりで、代わって
やるにしても運転資金もなかった。
それに活性化市場Eは活性化の成功例として知られていた。
いい話だったが返事は少し待ってもらい、どうしたらいいか考
えてみた。
社員とも話してみたが、社員はみんな相手がどこでも勝てる
というような勢いだった。
でも活性化市場Eは売り場が250坪ぐらいある大きなスーパ
ーだった。
私はH社長のスーパーや活性化市場Eを何度も見て回った。
市場Eの店頭に店頭販売のイカヤキ屋があり、うちの店にも
きている人だった。
話をしてみると、そこそこお客さんがはいってると言うことだ
った。
店の売り上げ
私は朝一番に買い物に行って、また終わりの時間に買い物に
行った。
並ぶレジは朝並んだレジだ。
レシートには何処の店でもお客にナンバーが振られているので、
そのレジが何人のお客さんをあつかったかがわかるのだ。
よく使うレジ2台ぐらいと、あとはピーク時の様子を見ればほとん
どわかる。
あとは一人一人のお客さんの買い上げ点数で1人平均いくらぐ
らい買ってるかをみれば店の売り上げはほぼわかります。
活性化市場Eとの戦い
私は今の店の閉店時間を夜の8時から10時に変えて、一日2
時間延長でで5万でも売り上げが伸びればちょっとでも運転資
金ができるとおもい、それだけではむずかしいが、H社長の店
をすることにした。
店長には口うるさいK主任を持ってきた。
気分的には素人から入ってきてかなり実績を上げているイケメン、
I社員をもってきたかったが、I社員にはもっと大きな店で活躍して
もらいたかったため、次に期待してもらった。
店は表から中が見やすい店で、店内の装備も店の大きさから
すれば重装備だった。
力が出せる最大限の店にした。
倉庫も作業場にしたので、自分の従業員の車を止めるために
借りている駐車場を余分に2台分借りてトラックのコンテナを置
かしてもらい倉庫代わりにした。
お客さんの駐車場はなかったが、別にきにしてなかった。
オープン
店舗を借りて一月でオープンにこぎ着けた。
いつもながら前の日は徹夜だった。
社員は今まで何度も売り出しを経験してきたため、2店目にも
かかわらず、オープン慣れしていた。
初日の売り上げは500万円をちょっとわったが、ロケーション
や売り場の大きさから考えればまぁまぁだった。
それでも道路まで自転車があふれて大変だった。
レジは3台しかおけなかったのでお客さんの列は折れて曲が
っていた。
店内は身動きがとれない状態だった。
店頭販売の米やティッシュ類もめちゃめちゃ売れていた。
オープン3日間で店も従業員もぼろぼろになっていたがみんな
で飲みに行きすぐリフレッシュしていた。
このころはやたらみんなで飲み食いにいっていた。
一番楽しかったころかも知れない。
特売、特売で当初から押しまくった。
活性化市場の店舗は各部門が個人商店のため、部門を決めて
集中して攻めれば、個人の商店から潰れていく。
それに、大抵はコンサルなどに店づくりを任せるために普通に
店を作る費用の倍ぐらいの予算で店を作られることが多い。
コンサルなどは市などの助成金を引っ張るという口実で
お金の心配は要りませんからといって商人を安心させるが
たしかにお金は引っ張れるかもしれないが、その分高い
買い物になり、商人には高額な借金を背負わせるのが
ほとんどだ。
商人はいい店ができたなどと喜ぶが、損益分岐点は
コンサルができそうにもない売上予想を出し、いけますからと
嘘を言って店をつくる。
実際に儲かるのはコンサルだけで、開店そたあとは
知らんふりというのがほとんどだ。
コンサルはフォローはしないで、店を作れば大金が手に入る
ようになってるのだ。
冷凍機器の会社、レジ会社、テナント紹介、申請代行
建設工事業者、などから仲介料を巻き上げるのが
ほとんどだ。
商人たちはどうしたら店舗を作れるのか知らないので
任せっきりの商人にも問題があるが、そんなものである。
コンサルは1店舗作って何千万も手にするのがあたりまえ
のようになっている。
それに、商人は店舗展開しないので、その時にとっておかないと
取れないということもある。
レジの金額にしてもそうだ。
チェーン店がレジを買う金額と商人が買う金額とでは
信じられないことだが倍は値段差があるのだ。
だからコンサルは難しい場所でも店舗をつくり、イカサマの
売上予想でオープンさえさせればお金になるので無茶な
場所の店舗も多かった。
そして、商人は一般食品のことを知らない人がほとんどなので
高く食品を買わされていてもわからない。
コンサルはオープンのチラシに食品を安く入れるが、コンサル
自身、店舗を持ってるわけではないので安く仕入れられることが
少ない。
オープンしてしばらくしてかなりの損がでて、初めてわかるのである。
そしてコンサルに損金がかなり出たといってもコンサルは、お客さん
がかなり入ったでしょ。
仕方ないですよ客寄せのためなんだからと開き直るのである。
従って、活性化市場は固定費が高くなる。
そして各部門が社長のため人件費も当然高い。
相当な売上がないと成り立たないのである。
だから売上を少し削られただけで成り立たなくなるのである。
新店の最初の一月は売り上げは120万円平均だった。
しかしE店の休みの日には300万をこし、店のうりばがぼろぼろ
になった。
大変なのでEの休みの日にはチラシを入れないようにした。
しかし、次第に売り上げは伸びていって、200万円に近づいて
いった。
毎日、狭い売り場なのに従業員はみんなフル稼働でへとへとだ
った。
そして数ヶ月で平均売り上げが2百数十万になったとき、E店は
つぶれた。
2号店Tの出店は大成功に終わった。
E店の前で店頭販売をしていたおじさんはT店で店頭販売をする
ようになった。
前よりも売れるとお世辞をいっていた。
でも狭い店頭なので特売の日は店頭販売は入れなかった。
おじさんよりもお客さんの自転車が優先ですから・・
市場の活性化というものは昔から地域のお客さんと親しんで
やっているので強いようにおもえるが、実際はかなり立地条件
が良くて、競合店舗が来にくい場所でないとなりたたないので
ある。
私のスーパーは青果には自信があったが売り場面積は圧倒的に
不利だった。
総合力で圧倒的に勝っているとは言えなかったが、それでも
固定費の差で活性化市場は潰れるのである。
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