いとこのおばさんの家に送り返されたあと
私はまだ勝手に破産手続きなんかとれるはずがないと思っていた。
何が起こるかは問題ではない
どう対処するかが問題だ。
そう思って私は考えたがどういう行動をH氏が取るかははっきり
しない。
ヤクザを使った圧倒的な力で身動きができない。
しかしこんなことは許されることではない。
いろいろ考えるが対処の仕方が思いつかない。
従業員は大丈夫なのか・・・
会社はどうなっているのか・・・
いろんな思いが頭をめぐり時間だけがたっていく・・
そして夕方またH氏の息子と弟が迎えにきた。
「今度は何やねん。」私が言うと
「いいからついてきたらええんじゃ。」とH氏の息子が言った。
私は散髪屋に連れて行かれたのだった。
H氏の息子が「こいつ坊主にしてくれ。」と言った。
私は「なんでそんなことされんなあかんのじゃ
そんなことしてただで済むと思うなよ、だれがするんじゃ。」
と私は言った。
当然これは傷害罪になると知っていたからだ。
私はもう一度「どっちがするんじゃ。」と言った。
H氏の息子は傷害罪になるとわかっているのだろう。
だまったままだった。
しかし私の弟が「ええからやって。」と言うのだった。
私は「おまえがするんやな。」と言った。
わたしは絶対お前も同じ目にあわすという意思で弟をにらんだ。
しかし、生まれてこのかた坊主にされたことのない私は
自分の頭が坊主にされていくうちに仕返しをするという意思よりも
いままで一番大事にしていた自分のプライドが壊れていくのが
わかった。
拳をにぎっても力がわかない。
自分の心が折れていく・・
こんなことぐらいで自分の精神が壊れていくのか・・
俺はそんなに弱いのか・・・
私の思考が停止していくのだった。
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